昭和44年06月11日 参議院 沖縄及び北方問題に関する特別委員会

[049]
日本共産党 春日正一
まあ先ほど長官は、あそこで民警が警備すべきところが警備されてなかったと。それは警備されてなかったという事実はあるでしょう。そして、そこでは革マル系ですか、ああいう暴力的な学生が20名ぐらい基地の中に突入しようとした。これを排除するために銃剣をつけて出たんだという説明がされたんですけれども、トロツキストと私ども言っておるああいう学生の暴力集団、ああいうような行動は非難さるべきだし、私が一番早くから、そしていまでも一番徹底的に非難しておると思うんです。それだけれども、あれ、日本人でしょう。それは米軍として、基地に飛び込んできたら排除しなければならぬというけれども、銃剣を突きつけて排除するというのは、あそこで学生が殺されたらどうなるか。トロツキストだから殺されていいということは、私も言えないし、あなたも言えないだろう。そうだとしたって、あの連中がどんな武装をしておったか知らないけれども、軍隊が排除するのに銃剣をつけて排除するということ自体過剰警備ということが言われますけれども、過剰だと思います。

まして、その連中が逃げたか排除されたかしていなくなったあとに、ピケの人たちがそこにいて、そしてそこに安里委員長が来たということで、激励を受けるためとかそういうことで集まったというのを排除するのに、銃剣をつけたまんまで――基地の外ですよ――排除するということになれば、これは明らかに行き過ぎだということは明らかだし、そういうやり方が、日本人の生命というものに対してそれほど軽視したやり方がやられておるときに、日本政府として、やはりそういうことは困るんだ、ひどいじゃないかということを言うのがほんとうだし、言わなければそういうことを認めたということになっちまうんじゃないですか。そこを私心配するんですよ。