昭和61年01月23日 参議院 決算委員会

[217]
日本共産党 佐藤昭夫
この間の1月20日に京都大学でいわゆる中核派と革マル派による内ゲバ殺人事件、これが発生をしました。この際、この問題に関係して少し聞いておきたいと思うんですけれども、とにかく白昼、つい隣の教室では授業が始まっている、こういう状況のもとで暴力学生集団の殺人事件が起こったということでまことに許すべからざる事件であります。我が党は大学を舞台にした一部学生による授業妨害や暴力行為、こういった行動についてその根絶のために関係者の毅然たる対処を早くから要求をしてきたということは、これは教育の分野でずっと仕事をされてきた海部さんもよくよく御承知のところだろうと思いますけれども、しかし現状まだ完全に根絶をされたという状況にはなっておりませんね。

京都大学でも私の調べたところではこの3年間で7件の暴力事件が起こっている、昨年はかなりの負傷者も出る事件が起こりました。

それから、いわゆる授業妨害行動、バリケードを築いて教員が入れないようにして授業をつぶしてしまう、あるいは何かの集会をやるということでそれを授業が予定をされている教室にわざわざぶつけて、そして事前にそこが占拠される、したがって授業ができない、こういうことが少なくとも去年の後半期2回、京都大学なんかでは起こっている。これは京大だけじゃない、全国的に大なり小なりあることじゃないかというふうに思うんですが、京大でのこういう事態については文部省御存じですか。

[218]
政府委員(文部省高等教育局長) 大崎仁
1月20日の午前10時30分ごろに京都大学の教養部A号館の2階におきまして暴力事件が発生をいたしまして、ついに被害者が死亡に至っだということは承知をいたしております。

[219]
日本共産党 佐藤昭夫
それはもう新聞でもテレビでも書いているから、承知しているのは当たり前。暴力事件が今回たまたま発生したということじゃない、ずっと続いている、3年間に7件も起こっている、授業妨害行動も後を絶ってない、こういうことを知っていますか、詳細、いつ、何月何日、負傷者が何人と、そこまで私は聞いておるわけじゃない。そういうことを知っていますかと。

[220]
政府委員(文部省高等教育局長) 大崎仁
京都大学も含めまして一両年遺憾ながら学内における学生の暴力事件ということが若干件生じておりまして、学生団体間の抗争がその主たる原因になっておるところでございます。

京都大学につきまして申し上げますと、昭和60年度に入りましても数回、いわゆる封鎖でございますとか、授業放棄といったような非正常な状態が見られておりまして、甚だ遺憾なことであるというふうに考えておる次第でございます。