殺人者である宮本顕治君

昭和63年02月06日 衆議院 予算委員会
[167]
日本共産党 正森成二
浜田幸一代議士は、1984年9月20日、9月19日には自民党を襲撃して放火するという事件がございました、その翌日の日本テレビワイドショーに出演をされました。その中でこう言っておられます。

この責任、つまり自民党本部放火事件、この責任はだれにあるかというと、泳がしていた我々にあると思いますよ、中核派を泳がしていた、やはり法律違反で破壊する者を泳がせた、そういう一つの政策の誤りがあるんじゃないですか。

これはワイドショーで天下に放映されたことですから、これはもう皆さんが知っております。私は浜田幸一衆議院議員、現予算委員長とは党派が違いますので、意見が多くの点で異なるのは当然でありますが、不思議なことにこの点では意見が一致します。そのことを申し上げたいと思います

[168]
委員長 浜田幸一
この場所で答えてよろしいですか。委員長の答弁席からお答えしてよろしいですか。

[169]
日本共産党 正森成二
委員長がそうおっしゃっていることを申し上げたわけです。

[170]
委員長 浜田幸一
お答えいたします。

我が党は旧来より、終戦直後より、殺人者である宮本顕治君を国政の中に参加せしめるような状況をつくり出したときから、日本共産党に対しては最大の懸念を持ち、最大の闘争理念を持ってまいりました。でありますから……(発言する者あり)答え中です。ですから、私は、自由民主党としてはあらゆる行為をとってきたと申し上げただけであります。

以上であります。

何か質問があれば答えます。

[171]
日本共産党 正森成二
今私が聞いていることに答えないで、公党の最高幹部である我が党の宮本議長に対するそういう発言は断じて許せない。

[172]
委員長 浜田幸一
それでは、なぜ……

[173]
日本共産党 正森成二
いや、私は今あなたに答弁を求めていませんよ。

[174]
委員長 浜田幸一
それではなぜ牢獄の中にいたのですか。その理由は何ですか。それは何ですか。それは我々の最大の闘争です。承りましょう。一歩も引くわけにはいきません。

[175]
日本共産党 正森成二
今私はあなたに対して答弁してくださいと言っておりませんよ。

[176]
委員長 浜田幸一
取り消すわけにはまいりません。

[177]
日本共産党 正森成二
法務大臣、宮本議長が獄中にいたのは治安維持法違反という事件のためであります。そのことにつきまして種々問題がございましたが、資格争訟その他の問題がございましたが、こういう問題について、資格争訟には問題がない、そして投獄されていた一番大きな原因は、現在なら当然憲法違反の治安維持法違反によるものであるというようなことは、当時の刑事局長も答弁されたことであると思います。

私は、このことを指摘して、泳がせ政策をとってきたということを自民党の多くの衆議院議員が認めておる、浜田委員長もその一人であったということを指摘して……

[178]
委員長 浜田幸一
答えていいのですか。

[179]
日本共産党 正森成二
私の次の質問に移りたいと思います。

[180]
委員長 浜田幸一
ちょっと待ちなさい。

[181]
日本共産党 正森成二
委員長、こちらの発言中じゃないですか。

[182]
委員長 浜田幸一
じゃ、いつやめるのですか。

[183]
日本共産党 正森成二
何が。今やめるのですよ、これで。次の問題に移るのですよ。

[184]
委員長 浜田幸一
やめた場合には、一方的に言っていいんですか、それは。あなたは私に質問しておきながら、答えさせないままで終わるのですか。

[185]
日本共産党 正森成二
答えたじゃないですか、あなたは。

[186]
委員長 浜田幸一
私は再度申し上げます。

私、自由民主党の党員であると同時に政治家ですが、うそを言ったことはありません。私が言ったことで責任をとるべきことがあれば、いかなる責任でも、あなたに責任追及される前にみずからで決断して処理をします。

[187]
日本共産党 正森成二
それでは今の御発言の中で、私はいかなるときでもうそを言ったことがないと言われましたから、ワイドショーの発言もうそではないということを……

[188]
委員長 浜田幸一
そのとおりです。

[189]
日本共産党 正森成二
そうですね。それが聞きたかったのです。

[190]
委員長 浜田幸一
私はそのとおりに思っております。



[195]
自治大臣・国家公安委員長 梶山静六
なお、先ほどの泳がせ発言についてでありますが、後が竜頭蛇尾になってしまいましたけれども、警察といたしましては泳がせというような事実は全くございません。ですから、警察の中でとうとい殉職者や負傷者を出しながらも断固極左暴力勢力と闘っている現実をお認めを願いたいと思います。

[196]
日本共産党 正森成二
全体の時間の関係で申さないつもりでございましたが、国家公安委員長が自分の方から言われたので、それでは一言だけ聞いておきます。

60年の安保闘争のときに、にせ左翼暴力集団が裏で警察と談合していた事実があるじゃないですか。この人は、全学連の中執の東原吉伸が週刊サンケイの66年6月20日号に発表した手記に書いております。

これは、我々がいろいろやったら、警察庁といろいろ話をした。「我々のデモに直接、当っておられたのは、当時、公安一課長をしておられた三井脩氏である。ぼくがこの方にお会いしたのは、やはり安保の最中だった」ということで、我々に並々ならぬ温かい感情と同情心を持って事に当たられるというようにはっきりと言っているじゃないですか。あなた方がそれに対して絶対にそういうことはないと言っても、あなた方と談合した方がちゃんと認めているのですよ。

[197]
自治大臣・国家公安委員長 梶山静六
その雑誌がどの程度の信憑性のあるものかは私も承知をいたしておりませんけれども、もろもろの状況等から見ましていろいろな捜査をすることは当然であります。しかし、具体的に泳がせというような行為がないことははっきり申し上げておきます。

そして、先ほど正森委員が指摘をされた泳がせの事実が自民党内からの発言にあるではないかということがございましたけれども、極左やテロ集団が暴力行為を行うことによって結果としてその信用を失っているという現実は、これは私も否定するものではございません。