昭和46年11月17日 衆議院 法務委員会

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日本共産党 青柳盛雄
先ほど岡沢委員のほうから、去る11月14日の渋谷における事件について公安調査庁の方に御質問をしたわけでありますが、私もこの問題について大きな関心を持たざるを得ない状況にあります。そしてその説明の中に、いわゆる中核派といわれる人たちの機関紙の問題が出ました。これも財源にもなるのだし、相当の部数も出るのだという話です。「前進」というものを主宰して、報道しているわけでございます。

たとえば東京新聞の11月12日、だから事件の起こる前ですが、「首都にコザ暴動を」というような大きな見出しで、それから14日の日付には、「渋谷大暴動へ」、「11・14東京大暴動」といったような非常にセンセーショナルな記事が出ているわけでございます。こういう連中が、言ってみれば暴動を起こすぞという予告を出して、そしてマスコミもこれを追跡するというような状況、また警察もこれに備えるというような状況で、渋谷が11月14日の日曜日はいわゆるゴーストタウンになった、その中であばれほうだいにあばれて、警察官が1人焼け死んだ、こういうわけで、一体治安当局というのは何を考えているのだろうかというのがもう国民全体の偽らない印象だと思うのですね。また憤激でもあろうかと思うのです。非常にりっぱであるなどとほめる人はだれもないと思うのです。あばれた連中をほめる人もおそらく少ないでしょうし、またこれをこういうふうに事実上野放し状態にしていた治安当局なるものも無責任だということになり、政府も政府だということにもなってくるわけですね。